
(c) Fiona Keats Rutherford
豚は空を飛ばないと思ってるだろうが
違う
豚は空を飛ぶのだ
鳥のように飛びたいと思い続けた豚はいつか空を飛べるようになるのだ
雲は言葉を話さないと思ってるだろうが
違う
雲は言葉を話すのだ
誰かと話がしたいと思い続けた雲は必ず言葉を話せるようになるのだ
森はいつも動かないと思ってるだろうが
違う
森は動くのだ
どこかへ行きたいと思い続けた森は深夜に根っ子を動かし歩けるようになるのだ
愛はいつも無口で木陰にそっと隠れている
だが、みんなが眠ってる間に動き出し
空を飛んであなたの心に語りかけて来る
だからあなたは耳を澄まして水の中から立ち上がり
裸で強く抱きしめる
かずま