フォロー中のブログ
検索
以前の記事
2023年 01月 2022年 12月 2022年 11月 2022年 09月 2022年 08月 2022年 05月 2022年 04月 2021年 12月 2021年 11月 2021年 09月 2021年 08月 2020年 12月 2020年 11月 2020年 09月 2020年 06月 2020年 05月 2020年 04月 2020年 03月 2020年 02月 2020年 01月 2019年 12月 2019年 11月 2019年 10月 2019年 09月 2019年 08月 2019年 07月 2019年 06月 2019年 05月 2019年 04月 2019年 03月 2019年 02月 2019年 01月 2018年 12月 2018年 11月 2018年 10月 2018年 09月 2018年 08月 2018年 07月 2018年 06月 2018年 05月 2018年 04月 2018年 03月 2018年 02月 2018年 01月 2017年 12月 2017年 11月 2017年 10月 2017年 09月 2017年 08月 2017年 07月 2017年 06月 2017年 05月 2017年 04月 2017年 03月 2017年 02月 2017年 01月 2016年 12月 2016年 11月 2016年 10月 2016年 09月 2016年 08月 2016年 07月 2016年 06月 2016年 05月 2016年 04月 2016年 03月 2016年 02月 2016年 01月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 06月 2015年 05月 2015年 04月 2015年 03月 2015年 02月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 11月 2014年 10月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 07月 2014年 06月 2014年 05月 2014年 04月 2014年 03月 2014年 01月 2013年 12月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 09月 2012年 07月 2012年 06月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 03月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 07月 2009年 03月 2009年 02月 2008年 08月 2008年 03月 2008年 01月 2007年 11月 2007年 05月 2007年 02月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 08月 2006年 07月 その他のジャンル
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
2010年 02月 13日
![]() 今日はヨシザカの誕生日で、生きていたら93才になる。 亡くなったのは丁度30年前の63才の時で、濃密な人生を生きたんだなと改めて感じる。 それに引き換え、弟子の私は・・・何もしていないし、何もつくっていない。 少し愕然とする。 ヨシザカから教わった一番大切なことは、生きて行く姿勢だ。 それは、日頃の立ち居振る舞いや酒の席でのふとした言葉、山登りやスキー旅行での会話などから自然と感じ会得したもので、授業中に教わったものではない。 だいたい、学校の授業で覚えているものなどあまりないのが普通だ。 だが、私には忘れられない授業が一つだけある。 それは中学3年の国語の授業で、「走れメロス」だった。 当時、私は国立大学の付属に通っていて、その大学の本来の目的は教員を養成することだったから、春と秋には大量の教育実習生が学校にやって来た。 受験校でもあり、マセていた私達は、どうやって教生をいじめるかを話し合い、答えを最初に言ってしまうことにした。 授業が始まった。 前日の夜遅くまで苦労して内容を組み立てて来たであろう教生の授業はあっという間に終わってしまい、時間を持て余して困った顔の教生を私達は眺める(ハズだった) ところが、そうはならなかった。 「貴様ら〜!オベンチャラばっかり言いやがって〜! こんなイイ子ちゃんぶった答えしか言えない奴らは都会人じゃね〜! 田舎っぺだ〜!」 そう吠えて、彼の捨て身の反撃が始まった。 そこから授業は突然、心をむき出しにした、出口無しの混沌とした物となった。 それは今まで感じたことのないスリリングな体験で、これが本当の授業だなと直感した。 だが、それと同時に、こんなことを毎回やらなければならない「教育」という大変なものには絶対近づかないようにしようと心秘かに思った。 これは一つのトラウマとなった。 大学に入って、実入りのいい家庭教師のバイトの話が来ても、引き受ける気にならなかった。院を出る時も、大学に残ろうとか教職に就こうなどとはこれっぽちも思わなかった。 だから、U先生からT大で非常勤で教えてみないかという話が来た時も、やんわり断った。 ところが、U先生が勘違いして、2月の終わりに大学から召集令状が送られて来てしまった。仕様がなく出かけて行くと、その場で新任の自己紹介をする羽目になってしまった。 こうして私の畏怖していた「教育」との再会が始まった。 私は今でも「走れメロス」の授業が最高だと思っている。 だから、学生にもそうしてあげたいといつも思っている。 それは、オベンチャラではなく、心をむき出しにして、本音だけで語ることだ。 しかも、上から目線ではなく、上下の関係を無くして、対等に語り合うことだ。 思えば、ヨシザカはいつも威張ってなかった。 カリスマなのに、いつも学生と真摯に向かい合っていた。 そしてハプニングを楽しみ、人生をenjoyしていた。 その遺伝子は多分、私の中にも少しは受け継がれていると思う。 かずま
by odysseyofiska
| 2010-02-13 19:24
|
ファン申請 |
||