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2020年 11月 26日
H君は大学の研究室の一つ上の先輩だが、実は同い年で仲の良い同朋だ。 私が30の時にヨーロッパを放浪したのも、「ローマに居るのはもうすぐ終わりだ」という彼からの葉書に対し、「ああ、じゃ行くよ」と返事したのが発端だった。 なんだかんだ話をしていくうちに、「明日、遊びに行ってもいい?」と言うので、「もちろん、いいよ」と答えた。 電話を切った後、なんだか楽しい気分になった。 朋あり遠方より来る、また楽しからずや、だ。 茶人が客人をもてなす前にあれやこれや考えながらウキウキする気分に近いものを感じた。もちろん、私の頭にはワインとつまみ程度しか思い浮かばないが・・・ そして翌日夜になった。定刻少し前にH君が食べ物を持ってやって来た。 私もチーズや野菜を切って簡単なつまみを作り、ワインを開けて会話が始まった。 最初に、2週間ほど前にバンド仲間と三密な環境で演奏してコロナを心配したが、別に体調に異変が無かったので遊びに来たという前振りがあり、彼の持ってきた3つのレイバンの眼鏡の話になる。私もスティーブ・マックイーンが好きだったので最初に買ったサングラスはレイバンで、今掛けてる眼鏡もレイバンだと見せる。 次に彼の息子さんが今度インドのムンバイに赴任するので、最近インド映画を観るようになった話になる。私も昔、岩波ホールでサタジット・レイの映画を観た話をし、さらにレイと仲の良かった黒沢の映画の話に移っていく。H君と彼の奥さんは大変な映画狂で、特にイタリア映画は強いので、映画の話になると延々と続く。 この辺で1時間半くらいが過ぎた。 酔う前に今日の本題を片付けておいた方がいいだろうということになり、お墓の話に移る。実はH君はご両親のお墓を青山墓地に現在設計中で、2年半前に父の墓を多磨霊園に設計した私に意見を聞くのが来訪の主な目的なのだ。 用意していた父の墓の図面と手描きの原寸図を見せて、その時の話をする。(私はいつも詳細図は原寸で描くが、墓は小さかったので平面図や断面図も原寸で描いて、それをスタッフのS君がA3の図面に縮小してくれた) H君のお墓の案は、長方形の敷地の端と真ん中辺に直方体と半球の二つのアブストラクトな石がある彫刻的な案で、地面には迷路のような模様が描かれている。 多分、時間が過ぎて朽ち果てても廃墟のモニュメントのような趣きは残るだろう。 見ていて彼の卒計を思い出した。 私とは異なるが、こうして一つ一つのお墓がもっと個性的な形になって行けば、石材店の言いなりの似たお墓が並ぶだけの墓地でなくなり、もっと趣きのあるものになるだろう。 その後、ヨシザカの多磨霊園のお墓の話やベルリンの墓地の話、アスプルンドの森の礼拝堂の話になり、彼が最近アスプルンドの複製本を手に入れたことを知り、そのマニアックぶりに思わず、昔と変わらないなぁと笑った。 気がつけば、夜の12時近くになっている。 驚いて、慌てて帰る支度をし、外に出て、表参道で別れた。 (私は帰れたが、彼は途中で電車が無くなり、近くの駅から歩いて帰ったと翌日知った。メンゴ〜!) 友と語れば、時空を超えて昔に戻り、当時のように話ができる。 ありがたいものである。 かずま
by odysseyofiska
| 2020-11-26 21:19
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