
熱かったW-Cupが終わった。
4年に一度の大会だからだろうか、毎回W-Cupは人間技とは思えない超人的なプレーが満載で、今大会もそうした多くのプレーに出会うことができた。
結果的にはディフェンスの強いチーム同士が勝ち残り、イタリアが優勝したが、そうした勝敗に関係なくすばらしいプレーを目撃し、共有できることは、(サッカーファンならずとも)大きな喜びだ。
中でも一番の喜びはファンタジスタのすばらしいプレーに出会う瞬間だ。
もっと極端な言い方をすると、ファンタジスタを見るためにサッカーを見ていると言ってもいいかもしれない(とりわけ私の場合は)。
翻って建築に照らした場合も、同様のことが言えるかもしれない。
建築は(サッカーと同様)いろいろな制約やルールはあるが、その人の能力やセンスによって不自由さを突破し、創造的な「遊び」へ到達することができるゲームだ。(設計者の話をしているのではない。依頼主や施主も含めた、それに関わるすべての人の話をしているのだ。)
戦力や時間は決まっているが、どうせ試合をやるのなら、やってる時も終わった時も、「楽しかったね!」とみんなで言えるような試合をしたい。
そしてその中でファンタスティックなプレーをたくさんたくさんしていきたい。
目指すのはいつも、建築のファンタジスタ。
そしてそれをやり通すチームが一番美しい。
かずま