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2010年 09月 01日
友人のアーティストのフィオナからメイルが来た。 その中に6才の頃のフィオナがインド北東部を流れるブラハマプトラ川の水面に魅入られている写真があった。私はそれを見て、「ミツバチのささやき」のワンシーンを思い出した。純粋な心を持った少女がフランケンシュタインを怪物ではなく森の精霊だと思い、水面を見つめるシーンだ。幼いフィオナもケルピー(水の精)を捜し、見つめているのだろうか・・・ フィオナに初めて会ったのは7年前で、友人のAさんのギャラリーでおこなわれた、彼女の日本での最初の個展だった。 巾10cm程の細長いテキスタイルが壁のちょうど目線の部分に横長に貼られ、明るい、パウル・クレーのような色彩と形が、抽象と具象の間を自由に行き来しながら楽しそうに遊んでいた。見て一辺で好きになった。 たぶん、私の言ってることは、フィオナのHPを見てもらえれば誰にでもわかるだろう。 http://www.rutherfordtextileart.com/ だが、それと同じくらい素敵なのが彼女のBlogだ。 http://fionatextileart.blogspot.com/ ここに出て来る写真を観ると、フィオナが天性の色彩家で、あらゆる場面で色に反応していることがわかる。 こうした色彩に敏感な感性は、たぶん彼女が北インドのアッサムで生まれ、6才までそこで過ごすうちに自然に育まれたものなのだろう。(北インドの色彩感覚はある意味、世界最高だ) その後、フィオナは学校教育を受けるため一家はイギリスのニューカッスルに戻り、今もそこで活動している。ロンドンではなく、スコットランドやケルトの文化圏に近い周縁にいることが、彼女のオリジナリティーを育て守っているような気がする。 フィオナは日本が大好きで、その後も何度か日本に来ている。(私の催すお花見の会に飛び入りしたこともある。)だが、一番の思い出は5年前に新宿OZONEのギャラリーでコラボした「英国クラフト展」だ。 この時どういうわけか私は会場構成をすることになった。作品のセレクションもすべて立ち会った。 私には以前から疑問があって、展覧会では純粋に作品だけを観て感動して欲しい、作品名や作者名は最後にわかるような仕掛けにしたい、という強い思いがあった。 また、作品自体を絵の具のように扱い、壁全体を一枚の絵のように構成できないか、アイランドの什器もそれ自体を一つのランドスケープのように見せられないか、という強い思いがあった。で、是非ともそれらをやろうと思った。 だが、やってみると個性の強い作品ばかりで、むしろ間をつなぐ、弱くて柔らかい、しかし凛とした作品を見つけるのは大変だった。 フィオナの作品は(彼女に似て)どれも控えめで威張っていないが、独特のユーモアと優しさとセンスがあり、まさにそれだった。改めてその良さを感じた。 ブラハマプトラ川の水面に魅入られた少女は半世紀経った今も何かに魅入られたかのように純粋な心を持っている。そして優しい。 どういうわけか、私の心が傷ついた時にいつもメイルが来る、地球の向こう側から。 こういう友達がいて、いつも私は慰められ、ふたたび明日に向かうことができた。 心の中で深く感謝している。 かずま
by odysseyofiska
| 2010-09-01 19:25
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