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2016年 10月 08日
仕事で奄美に行った。 台風が接近し、しかも最大級の台風だったので、飛行機が飛ぶかどうか当日朝までわからなかったが、幸いにして飛び、しかも台風は進路を左側に避けるように進んでくれたので、奄美滞在中もほとんど影響を受けなかった。 私は昔から奄美に行きたくてしかたがなかった。 長崎にいた頃、母親の友達から段ボールに一杯さとうきびが送られてきて、幼かった私はそれをやわらかい竹だと思った。だが折ると、そこから甘い汁が出てきて不思議だった。甘い竹は私を魅了した。 大きくなって、煙草の乾燥小屋を自分達の別荘(?)に変えるため、初めて沖縄の今帰仁村に行った時、飛行機から眺め、奄美は鹿児島と沖縄の丁度真ん中にある島だと知った。その後、沖縄には何度か行ったが、奄美にもぜひ行きたいと思うようになった。 トドメは私の好きなJazzピアニスト、菅野邦彦の最高の演奏(「Live!」('73))が今から40年以上前に奄美の名瀬中央公民館でおこなわれたことを知った時だ。とても繊細な神経の天才ピアニストの心をこれほどまでに解き放ち、熱狂させる何かが奄美にはあるに違いない。 だから、子育てと保健と福祉の合わさった、多世代交流のできる複合施設の基本構想策定者にプロポーザルで選ばれた時、とてもうれしかった。 東京から奄美までの交通は、沖縄と比べ、あまりよくない。 JALとLCCが毎日往復しているが、仕事で日帰りはまず無理で、最低でも一泊二日、余裕をみて二泊三日は必要だ。だが、今回は五泊六日した。
打合せやヒアリングだけでなく、名瀬のまちを地べたを這いつくばるように見たかった。そして奄美本島をぐるっと一周したかった。たとえ無理でも、心と身体を奄美とできる限り一致させたかった。 その目的は半分くらいは叶えられた。 私は行く前よりも帰る時の方が奄美をずっと好きになっていた。 奄美は海と山がいつも見え、自然が豊かで美しい。 名瀬は湾を囲むようにまちがあり、それを囲むように山がある。生まれた長崎とよく似ていて、滞在中もずっと親近感を感じながらまちを歩いた。 奄美は野性的なアマミノクロウサギや斑紋の美しいイシカワガエルなどの野生動物、野鳥が生息し、マングローブや原生林が残っていて、自然の宝庫だ。こうした自然が残った理由(わけ)は、案外、猛毒を持つハブがいたからかもしれない。 実際、ハブに対する奄美の人の感情は複雑でおもしろい。獲物の動物は何でも飲み込み、グロテスクで恐ろしい生き物である反面、奄美の野性味を代表するアイデンティティでもあり、ハブセンターにまだ行っていないと言うと、誰もが必ず行け!行け!と言う。その時のいたずらっ子のような奄美の人達の顔は忘れられない。(最終日にハブセンターに行って、ホルマリン付けになったハブと体内の餌食達を見て、その臭いにむせ返りながら見学を勧めた人達の顔を思い出した) だが、やっぱり一番素敵だなと思うのは奄美の人達だ。 奄美の人は総じて内気で自分を強く表に出さず、控えめだ。だが、一旦打ち解けて仲間になると、話が止まらなくなり、人の良さが丸出しになる。 東京ではちょっと味わえない、南の、ラテンの、お人好し丸出しの素敵な性格だ。 (奄美は昔、琉球(沖縄)に支配され、その後薩摩に支配され、戦後は昭和28年までアメリカの支配下にあった。奄美の人達が内気で自分を強く表に出さないのは、たぶん、歴史の中で自然と身に付いた作法であり、それは今もどこかに残っている) だが、私はそれをとても愛しいと感じる。 これからも少なくとも7、8回は奄美に行く。 行く目的の半分は仕事で、半分は命の洗濯だ。 楽しみにしている。 かずま
by odysseyofiska
| 2016-10-08 18:55
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