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2014年 09月 09日
監督や出演者が映画の製作過程を語るのを読んだり聞くのが好きだとblogに書いたら、だったら自分のつくった作品についてもきちんと語れと友人に言われた。 建築家は誰でもできた時は興奮するが、それから冷めると、ああすればよかった、こうすればよかったの反省が始まる。そうでない人がいるとすれば、余程の達人かオメデタイ人だ。また、心の内を公にしないからわからないだけのことだ。 旧聞に属するが、3月のコレド室町2のオープンに合せて、ワインのカジュアルレストラン「ヴィノシティ・マキシム」がオープンした。私はその後3回食事に行ったが、いつも混んでいて、商売繁盛で何よりである。 この設計を始めた頃のことは既に書いたので(→2013.5.18)、その後の経過を簡単に記しておきたい。 この設計は厨房と防火区画、設備、B工事との接点を決めることから始まった。(それはほぼ一月程で目処が付いたが、その後も細かな変更や調整が延々と続いた) 内装の仕上を決める段になって、私は神田にある既存2店舗とは異なる内装にしたいと強く思った。既存店のデザイナーの内装が嫌いだったからではない。神田と日本橋の雰囲気の違い、地下店舗と新しくできるビルの路面店の開放感の違いを強く意識したからだ。 内装に木を使いたいと思い、前から気になっていたショールームに出かけた。 意欲的なおもしろい木がたくさんころがっていて、想像が膨らんだ。 地下に行ったら、色の異なる小さなサンプル板が大量に積み上げてあり、これを無償で差し上げるから何かに使えませんかと言われた。 ふと以前から温めていたアイデアを思い出し、 「これを短冊状に切って合せてテーブルの天板をつくってもらえますか?」と尋ねた。 「おもしろいからやってみましょう」と返事が返って来た。 研究を重ねた結果、不思議なストライプ状のテーブルができた。 天井の形状は比較的早い段階からこうしようという案があった。それも木目のストライプにしたいと思っていた。 壁は当初はワイルドな木を使いたかったが、減額する中で木目調のストライプとなった。 結果的に天井や壁、テーブルがストライプ状のトータルなデザインが完成した。 クライアントからは結婚式の2次会などいろいろな使われ方ができるようにして欲しいとの要望があった。また、入口付近はウェイティングも兼ねた立ち飲みにしたい、奥には個室も欲しい、外のテラスも使いたいとの要望があった。厨房も隠すのではなくできるだけオープンで活気が見えるようにしたい、収納もできるだけ欲しい、特に入口付近は見せる収納が欲しい、AVも充実したい、ワインセラーは・・・と次から次へ要望は増えて行った。 ただでさえ大きくないスペースの真ん中に柱があり、防火戸や扉を設け、厨房器具を並べて要望通りに設計して行くと、ギリギリ、そして超過、ということが度々あった。 設計は常に、ここを少し動かすとここが拙くなる、だからこうすると今度はあそこが拙くなる、の繰り返しだった。 もちろん、完成してみると当然何事も無かったかのようにしか見えないのだが・・・ だが、実際食事で使ってみるとどこか詰め込み過ぎな感じは否めない。 特に席数は少し詰め込み過ぎだったと思う。 おまけにテーブルの大きさが小さい。 たとえクライアントの要望であっても、ここは少し抗い、神田の地下店舗とは異なる日本橋の路面店の格調と余裕に拘るべきだった。 また、メンテナンスとコストダウンからとはいえ、メラミンやポリ合板を使った部分は悔いが残る。本物の木と隣り合った部分では弱々しさしか感じない。こうした部分はお茶の店舗の内装を30幾つかやるうちに身に付いた悪しき弊害だ。 所々のディテールも弱い。 床の木目もきちんとストライプ状に徹底すべきだった・・・ と、まあ、書いて行くとキリがない。 こうしたことは私と担当者だけでなく他のスタッフも肝に銘じるべきで、完成後の事務所のミーティングはいつもこうした話ばかりである。 日々是反省である。 かずま
by odysseyofiska
| 2014-09-09 11:40
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