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2010年 07月 19日
という題名の映画が昔あった。 アラン・ドロンの主演で、自動車事故で記憶を喪失した男の身の回りに起こる不条理なサスペンス劇なのだが、彼を殺そうとする「妻」と愛人が悪魔なのか、最後に変貌するドロンが悪魔なのか、その両方がそうなのか、よくわからなかった。ただ、観ていて、人は皆どこかに悪魔を宿しているから誰でも簡単に悪魔に変貌するだろうと感じた。 もちろん、私の中にも悪魔はいる。 最初にそれに気づいたのは中学入試の時だった。 友達の母親が持っていた願書の予備をMが偶然もらったことから受験する羽目になった。 (Mには悪いが)秘かに落ちようと思った。 それまで大した努力もして来なかったのに、勝手に優等生の烙印を押され息苦しい思いをしてきたので、ここらで解放され、自由になりたいと思ったのだ。 試験直前まで準備どころか逆のことをして遊んでいた。ところが(試験官が受験番号を取り違え)合格してしまった。その時の軽い失望感は忘れられない。 高校入試の時はさらに悪魔的だった。 4つの付属中学が1つの高校に集約され、外部からも受験生が来るので、入試間際には皆真剣になるのだが、私はどうしてもそういうモードになれない。 試験の2週間前まで正12面体(正5角形が12コ集まった立体)の体積の出し方を夢中で解いてその解を幾何の担任に持って行き褒められたが、「ところで受験勉強はしているのか?」と訝し(いぶかし)がられた。 試験前日には堀辰雄の「風立ちぬ」の最終章「死のかげの谷」をずっと読んでいた。 読みながら、こんなことをしていたら絶対落ちるだろう、とドキドキしながら。 だが(またしても、試験官が受験番号を取り違え)合格してしまった。 この時はさすがにホッとした。これ以上、無駄なことはしたくなかったので。 大学入試の時はそれほど悪魔的ではなかった。(一応は入ろうと思った) だが、無駄な時間を過ごしたくないとの思いはさらに強くなり、純化され、取った行動は過激だった。 私にとって受験勉強は敵であり、それをせずにいかに大学に入るかがテーマだった。悪魔もそうささやいた。 直前の一月だけ猛勉強し乗り切るのが作戦だったが、この時は試験官が受験番号を取り違えてはくれず、しかも過労がたたって最後は盲腸騒ぎを起こし、散々な目にあった。 にもかかわらず、私は今でも試験のための勉強を忌み嫌っている。そして本当の勉強を愛している。 新しいことを知ることは楽しい。反対に楽しくない勉強はニセモノで、やるに値しない。そう思う。 この考えは多分死ぬまで変わらない。 私の中にはどこかに破滅願望がある。そして実際それに陥るか、それに近い状態になったことは何度かある。 だが、なってみると、一人の私はその状況を嘆き悲しんでいるが、もう一人の私はそれを冷酷に観察しながら、復活のストーリーをどこかで組立て始めている。 もしかしたら、そのゲームを楽しみたいがためにギリギリまで時間を遅らせ、延ばして、破滅との接点を悪魔と共に探っているのだろうか。 私の中の悪魔を感じる時は他にもたくさんある。 こちらはもっと単純で、食事をしたり、会議をしたりしている最中に、目の前にあるコップの水を発作的に相手に掛けたくなることだ。 少なくとも今までに100回以上はある。だが、まだ実行したことは無い。 別にその人が嫌いだとか、文句を言われたとかいうのではなく、友達であってもクライアントであっても、発作的にそういう衝動に駆られることがよくある。 ルイス・ブニュエルの「欲望のあいまいな対象」を見ていたらそういうシーンが出てきたので、私だけではないのだと安心するが、ブニュエルの場合は夢と現実の間のシュールな映画だ。だが、私の場合は現実だ。 破滅の状況を意図的に作り出したいのだろうか・・・ これについては、いつか心理学者に聞いて、なぜなのか理由(わけ)を知りたい。 他にも私の中の悪魔を感じる時は度々あるが、長くなるのでやめる。 私は悪魔がいなくなったらいいとは思ってはいない。 本当は悪魔は必要なのではないかとさえ思っている。 すべてのことが一律に揃うことに恐怖を感じる。 悪魔がいることで思ってもみなかったことが始まり、眠っていた何かにスイッチが入るのなら、もう少し私の中の悪魔と友達でいたい。 かずま
by odysseyofiska
| 2010-07-19 16:25
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